喪中にお年玉は渡していい？喪中に控えるべきことや年末年始の過ごし方を解説

年末が近づくと、「今年は喪中だから、お正月はどう過ごしたらいいのだろう？」と悩まれる方も多いでしょう。特に、お子様を持つ家庭ではお年玉をどうすべきか、迷うことが多いものです。

この記事では、喪中の期間や意味を解説するとともに、お年玉や年末年始の行事について、控えるべきことと代わりの過ごし方をご紹介します。

1. 喪中・忌中とは？

「喪中」と「忌中」は、どちらも故人を偲び、行動を慎む期間ですが、その意味と期間、そして控えるべき行動に大きな違いがあります。

意味	故人の死後、身を清める期間。死の穢（けがれ）が身近にあると考え、神社への参拝などの神事を避けます。
期間	一般的に、故人が亡くなった日から49日（仏教の四十九日法要まで）が目安です。神道では50日とされます。
控えること	結婚式などの祝い事への参加、神社への参拝（鳥居をくぐること）、神棚へのお参りなど、神事全般。

意味	故人の死を悼み、悲しみに服す期間。故人を偲び、祝い事や華美な行動を控えます。
期間	故人との関係性によって異なり、一般的に1年（一周忌まで）が目安です。
控えること	年賀状の送付、正月飾り、派手な宴会や旅行など、お祝い事全般。

忌中は「死の穢れを避ける」期間であるため、特に神社への参拝など、神道に関わる行事を厳しく控えます。

喪中は「祝い事を避ける」期間であり、年賀状や新年の挨拶などを控える対象となります。

お年玉は、新年の祝いの気持ちを込めた「祝い金」とされています。そのため、喪中の期間は祝い事を控えるという観点から、お年玉を渡すことは避けるのが一般的です。

しかし、お年玉はお子様にとって新年の楽しみの一つであり、寂しい思いをさせてしまうのも心苦しいものです。喪中の期間は「お小遣い」や「図書費」などお年玉から祝い金の性質をなくしたうえで渡すと良いでしょう。

この場合、「お年玉袋」ではなく、白い封筒や無地の袋に入れて渡すと、より丁寧です。

喪中は、故人を偲び、静かに過ごすことが大切です。以下の「お祝い事」や「華やかな行事」への参加は控えるのが一般的です。

年賀状の送付	祝いの挨拶であるため控えます。代わりに「喪中はがき（年賀欠礼状）」を11月〜12月初旬に送付します。
新年の挨拶	「あけましておめでとうございます」などの祝いの言葉は控えます。「今年もよろしくお願いいたします」といった控えめな挨拶をしましょう。
初詣	祝い事と見なされるため、控えます。忌中の場合は特に神社参拝は厳禁です。
正月飾り	門松、しめ縄、鏡餅などの正月飾りは、歳神様を迎えるための祝いの飾りであるため控えます。
華美な宴会・旅行	故人を偲ぶ期間として、派手な集まりや旅行は控えます。静かに家族で過ごしましょう。

喪中の年末年始は、故人を偲び、静かに過ごすことが大切です。

大掃除	年末の掃除は問題ありません。新年を迎える準備ではなく、家をきれいにする通常の行事として行いましょう。
お墓参り・仏壇への挨拶	故人を偲ぶ最良の過ごし方です。年末や年始にお参りし、静かに故人の冥福を祈りましょう。
地味なおせち料理	おせち料理は祝いの意味合いが強いため控えますが、家族で食べる煮物やお雑煮など、地味な料理であれば問題ありません。
年越しそば	年越しそばは厄落としや長寿を願う意味があり、祝い事ではないため食べても問題ありません。